とても、個人的な趣味のページです。
花暦 と名付けました。
太極拳とは、何の関係もない事ばかりです。
自分のために書いたページですが、
よかったら、お付き合いください。
家で咲いた花、散歩で見かけた花、
出かけた時に出会った花、
撮った写真をのせていきます。
日本の季節感、素敵な表現がいっぱい、
思いだして感じてください。
会の名前を 4月に使われる禅語の掛け軸からとりました。
個人的に好きな言葉の紹介。
《4月》
・卯月・孟夏・初夏・清和・麦秋・花残月・修景・卯花月
* 陽春 * 花吹雪 *花冷え *春和 * 永日 *春宵
★ 弄花香満衣 『花を弄(ろう)すれば 香り衣に満つ』
きれいな表現で優雅な感じを受けて好きな言葉です。
この対の言葉が、掬水月在手 『水を掬えば 月 手に在り』
です。茶軸では、五字の軸として花は春に、月は秋に使われ
たりします。
禅語としては 『掬水月在手 弄花香満衣』と続けて、
書かれている事が多いようです。
出展は唐の詩人干良史の『春山夜月』から『虚堂録』に
収められました。
★一華開五葉 『いっか ごようを開く』
会の名前はこの言葉から取りました。
禅宗の祖達磨大師が次の代の慧可に伝えた『伝法偈』の中の一句です。
吾本茲土来 伝法救迷情 一華開五葉 結果自然成
(吾もとしどに来たり 法を伝え迷情を救う 一華五葉を開く 結果じねんと成る)
一華開五葉 結果自然成 は一般的には 花が五弁の花びらを開き やがて自然に実を結ぶ
と言う自然の流れ。 人事を尽くして天命を待つのような事です。
達磨大師の言葉として 読み解かれている諸説では、五葉は五つの人間の智慧を表すそうです。
1)円満であること 2)平等にできる事 3)確かな観察眼を持つこと
4)他人のために尽くせる事 5)素直に成れる事
自分自身の心の中にある五つの智慧が あなたの生き方、人生を豊かにできるということのようです。
平成28年4月25日 記
<5月>
・ 皐月 仲月 梅の色月 早稲月 橘月 啓月 星花
・ 晩春 惜春 若葉 立夏 薫風 五月晴れ 初夏
★為君葉葉起清風 『君が為 葉葉(ようよう)清風を起こす
誰知三隠寂寥中
因話尋盟別鷲峰
相送當門有修竹
為君葉葉起清風 虚堂智愚(南宋の禅僧1185~1269)
(爽やかで好きです。 簡単に言えば修行をして別れていく僧への気持ちのようなもの
別れを惜しんで、門まで見送ったら 竹も君を見送るため清風を起こした と言うような事)
★薫風自南来
五字の掛け軸としてははとてもいい感じです。
南から薫風が自然に来る・・・・新緑のこの季節 緑の風が~何と心地よい。
でも、少し調べつるともっと興味深くおもしろい。
人皆苦炎熱
我愛夏日長 唐 文宗皇帝(808~840)
薫風自南来
殿閣生微涼 柳 公権(778~865)
文宗皇帝が 皆さん暑さに苦しんでるけど、私はこの暑さが好きだと言ったら
側近の政治家であり書家であった 柳さんが薫風が吹いて来て宮殿が少し涼しなる
と言ったようです。 少しゴマすりでしょうか。大して世に知れなかったらしいのですが・
・この句が有名になった理由
後の時代の詩人蘇東坡(1037~1101) が文宗皇帝をいましめる
句を付けた事
一為居所移
苦楽永相忘
願言均此施
清陰分四方
だいたいの意味は
皇帝は広い宮殿にいるから、暑い夏が好きなんて言える。民衆は炎熱の中で苦しんでいる。
皇帝たるもの、もっと庶民の生活に思いをはせ、施しをしてほしいものだ。
でもね、と私は思います。文宗皇帝も柳公権さんも、この世にいなくなった 言ったのですね。
身の安全があるから、言いたい放題言ったのかなぁ~ なんて想像して楽しんでいます。
平成28年 5月15日
<6月>
・水無月 季夏 青水無月
炎陽 長夏
・ 初夏 梅雨
長雨 麦秋
不失花(うせざるはな)
能楽の理論書と 言われている 『風姿花伝(華傳)』(ふうしかでん)
の中の言葉です。
『風姿花伝』は1400年頃に 父 観阿弥の言葉を世阿弥が
書としてまとめた物です。
花(華)があるとは、芸道に使われる言葉で、
優れた物、美しい人を引き付ける 魅力ある役者に対して
花があると 言いますね。
そうして、見ると これが茶軸になるのは
少し、不思議な気がしますが、
「不失花」 の説明が 人間の生きざまに通じるところが有ったからだと思います。
私も、いつまでも花の有る人生を送りたいと 思っています。
*時分の花(華)・・・ 若い時はその勢いや、若さ、美しさだけで「花」になることができる。
*自分の花(華)・・・若さが衰えていくと同時に ”時分の花” は消えていく
人生とは何かを失いながら歩んでいく物だが、何かを失うということは
何か新しいものを手に入れる チャンスの時でもある。
そのためには、日々の精進 鍛錬が必要だ。
”時分の花” が無くなった時から、本当の”自分の花” を咲かせて
いく時がくる 努力を怠ってはいけない 「不失花」 になるように、、、
2016年 6月18日 記